会長挨拶

会長挨拶

和歌山県立医科大学 人体病理学教室 教授 覚道健一

平成22年11月21日(日曜日)、22日(月曜日)神戸ポートピアホテルと国際展示場3号館におきまして第49回日本臨床細胞学会秋期大会を開催いたします。神戸での本学術集会の開催は、日本臨床細胞学会の歴史上初めてであります。
和歌山県立医科大学人体病理学教室が担当させていただきますが、参加者の皆様の交通の利便性が高く(神戸空港よりポートライナー約8分で会場ホテル、JR三宮駅または新幹線新神戸駅よりホテル無料シャトルバス約20分、大阪伊丹空港よりリムジン約40分または関西空港よりリムジン約65分でJR 三宮駅)、また日曜日を含めた日程(月曜日を休むと20日土曜日から23日勤労感謝の日まで4 連休です)を確保できましたため神戸市で開催させていただきます。日本臨床細胞学会和歌山県支部、兵庫県支部、近畿連合会の全面的な協力を得て、皆様方のご参加を心より歓迎いたします。多くの皆様のお越しをお待ち申し上げます。
本学術集会のメインテーマは、教育『専門医研修と検査士養成』とさせていただきました。専門職としての細胞検査士の養成は、自学自習や養成所での短期実務教育から、4年制大学での細胞検査士受験資格をともなう高等教育へ変わりつつあります。これら2種の教育で養成された細胞検査士の特性の違いを検証し、細胞検査士の教育目標と細胞検査士の未来像、未来の職務内容について考えたいと存じます。細胞診専門医の養成は後期臨床研修の一部であり、他分野での専門医の位置づけとの関連から専門医評価認定機構の考えている認定基準(研修カリキュラムの設定や専門医の比率など)を意識した運用が必要です。専門医研修項目について、平成20年に、専門医委員会により細胞診専門医研修ガイドラインが作成されました。平成21年度よりスタートした教育研修病院の認定では、認定病院におけるカリキュラムと研修内容、研修の質の保証がこれから求められることになります。これから研修項目細部の検討と専門医試験との整合性等の検討が必要です。細胞学会として、後期研修の中でどのような細胞診専門医の教育目標を設定していくかを考えたいと存じます。日本臨床細胞学会の発展と輝かしい未来を創るために、また細胞検査士、専門医の社会での高い評価を確立するため、細胞検査士と細胞診専門医の養成とその未来像について考えたいと存じます。